淋病(淋菌感染症)の概要

淋病は性感染症の一種

淋病は、代表的な性感染症のひとつです。淋菌感染症とも呼ばれます。男性でも女性でも感染するリスクがあります。主な感染原因は性行為です。一方、性行為に限らず、感染した粘膜に接触することでも感染します。

淋菌は、湿度が高く、体温の高い人体の中で増殖します。そのため、空気中では長く生きられません。性行為で粘膜同士の接触があったときに感染が広がります。

淋病の症状は、男女で違いがあります。男性の場合、排尿時に熱感や強い排尿痛を伴います。また、黄白色の分泌物が出るのも特徴です。感染が進行すると、睾丸が腫れて痛むこともあります。前立腺にまで波及すると、尿道に狭窄が生じて、排尿困難を引き起こす可能性もあります。

女性では目立った症状が出にくく、感染に気付かない場合が多いです。そのため、知らないうちに感染が広がり、重症化するリスクが高いのです。淋菌の感染が進行すると、子宮頚管部や骨盤内臓器に広汎な炎症が起こります。

女性の淋病は、流産や早産をもたらすリスクもあるため、出産を考えている人は、病院で検査を受けましょう。男性パートナーの感染が発覚した場合、男性だけでなく、女性も検査を受けることが大切です。また、感染リスクを下げるため、性行時はコンドームの着用を心がけましょう。

淋病の治療は、抗生物質の投与が中心です。

淋病の薬と飲み方

淋病は、抗生物質を使うことで治療できます。以前はペニシリンが治療に使われていました。しかし、多用された結果、淋菌がペニシリンに耐性を持ってしまったため、現在はほとんど使用されていません。

淋病の治療でよく使われるのは、ジスロマックという薬です。ジスロマックは、細菌のたんぱく質の合成に関与する「リボゾーム」という物質に結合し、蛋白鎖の合成を妨げます。その結果、細菌の発育が抑制されます。

また、本来の抗菌作用の他に、炎症を抑制する作用もあるのが、ジスロマックの特長です。

ジスロマックは、正しい用法・用量を守って使えば、淋病を効果的に治療できます。

淋病の治療の場合、1日1回500mgを、3日間連続で服用します。錠剤の規格が250mgなら2錠、500mgなら1錠です。

服用を開始すると、症状が急速に改善する場合もあります。それでも、3日間最後まで服用することが重要です。途中で服用をやめると、淋菌が生き残り、薬に耐性を持ってしまう恐れがあるためです。

ジスロマックを服用するタイミングは、いつでも構いません。安定した効果を出すためには、毎日決まった時間に飲むのがおすすめです。

淋病の主な原因は性行為!タオルを介して感染することも

性感染症の一種である淋病は、淋菌という菌に感染することによって、生殖器を中心に異常をきたす病気です。

淋病の主な原因は、感染者との性的接触です。性器だけでなく、オーラルセックスによって、口腔内の粘膜に感染することもあります。

淋病に感染している母親が出産すると、分娩の際、赤ちゃんが産道で感染してしまう恐れがあります。

淋菌は極端な温度に弱く、低温、または高温の環境では死滅します。人間の体内は、淋菌にとっては繁殖に適した環境です。人間の体外では長時間の生存が難しいため、手をつないだり、抱き合ったりといった程度の接触では感染しません。

しかしまれに、淋菌に汚染されたタオルなどを通じて、他の人に感染することがあるので要注意です。不特定多数が利用する入浴施設では、感染者が使用した椅子から他者に感染した事例も存在します。確率的には稀です。しかし、全く起こらないとは断言できません。

自分が感染しているかもしれない場合、周囲に感染を広げないためにも、早めの診断と治療が大切です。

淋病の症状は放置していると不妊の原因になるので注意

淋病は、主に性器に症状を引き起こします。症状の現れ方は、男女で違いがあります。

男性の症状は、おしっこの際に痛みを感じる尿道炎が代表的で、強い排尿痛や勃起痛が起こります。2日から7日の潜伏期間があり、すぐに目立った症状が出ないのが特徴です。

また、症状が進むと、尿道から膿が出るようになり、場合によっては大量の膿が排出されます。放置していると、感染が広がって精巣上体炎に発展します。精巣上体炎になると、陰嚢が腫れて、歩行が困難になるほどの激痛が生じます。両方の精巣上体に炎症が広がると、無精子症になる恐れがあります。

淋病に気が付いたら、早めに治療を受けることが重要です。

女性の主な症状は、おりものの増加や、軽い不正出血です。女性の場合、淋病に感染しても、見過ごしてしまうことが多いです。

しかし、放置していると、卵管や卵巣、骨盤にまで炎症が広がってしまいます。重症化すると、不妊症や子宮外妊娠の原因になるので、少しでも違和感を覚えたら医療機関を受診しましょう。

オーラルセックスが原因で感染すると、男女共に軽度の口内炎ができます。